転倒事故の被害を最小限に抑えるには

極端に多いバイクの転倒事故

皆さんは、バイクの免許を取得する際に、交通事故の恐ろしさを説明されたかと思います。
しかし、免許取得中の教習や講習会でも、実地での転倒事故を学ぶ機会は、極端に少なかったのではないでしょうか。
バイクと言えば、どうしても転倒の危険性が常につきまといます。

二輪車という構造上、いたし方のないところですが、転倒事故で意外に多いのが、いわゆる「立ちごけ」と呼ばれる転倒事故です。
怪我が無ければ、笑い話で済みますが、中型バイクでも100㎏以上もあるため、足が挟まれてしまうと骨折してしまうこともあります。
また、マフラーなど、エンジンに近い場所は過熱していますので非常に危険です。

プロテクターの装着

死亡事故を含めて、バイク死亡事故で致命傷が集中するのが、頭部/胸部/腹部の損傷です。
死亡事故に至らない怪我でも、脚や腕/頸部の負傷や損傷などがみられることから、特に上半身にけがを負いやすいことがよくわかります。
交通事故により、命が助かったとしても、各部の損傷がひどければ、その後の生活が送れないといったケースも考えられます。

実際に、バイク事故が原因で、車いすの生活を余儀なくされたといった方は多く、国会議員となった、元モトクロス選手のことをご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
したがって、バイクにお乗りになるライダーの皆さんは、交通事故を前提として、プロテクターの装着をおすすめします。

バイク用のエアバックに注目 !

プロテクターの場合、ヘルメットのように、法的に義務付けられてはいません。
しかし、被害のリスクを少しでも減らすためには、近場であっても必ずプロテクターの装着をしましょう。
また、革ジャンやジャケットなどの着用ですが、擦り傷や裂傷などには一定の効果がありますが、強い衝撃時の打撲や骨折にはあまり効果はありません。

したがって、通勤や通学にしか使わない方でも、プロテクターを身につける習慣をもつ必要があります。
最近のプロテクターは、装着も簡単で、動きをあまり阻害することもありません。
また、最近では、バイク用のエアバックも販売されていますので、ぜひご購入を検討してみてください。

ほかにもある転倒事故の被害を抑える対策

転倒事故の被害を、抑える対策はほかにもあります。
まず、日ごろから安全走行を心掛けることは、最低条件として守っていきましょう。
もし万が一、危険な場面に遭遇した場合でも、可能な限りブレーキでスピードを落とすのも、転倒事故の被害を抑える工夫の一つです。

最近のバイクであれば、ABSブレーキの装着が義務付けられていますので、思いきりブレーキをかけても、タイヤがロックされることはありません。
バイクの場合は車とは違い、フロントとリヤ両方ブレーキがかかりますので、比較的短い距離で停止することができます。
転倒したとしても、スピードを落としているので、致命的なダメージをこうむりにくいのもメリットの一つです。