道路にマンホールがある理由とは

雨の日のマンホールは危険!

雨の日の走行はライダーにとって、とても憂鬱なものです。
視界は悪くなるし、道路は滑りやすくスリップの危険が高まります。
そして特に神経を使うのが、マンホールではないでしょうか。

雨の日はマンホールは、滑りやすくなっています。
これはマンホールとタイヤの面の間に水が入り込みやすく、タイヤが路面をグリップできないためです。
雨の日のマンホールには、十分に注意しましょう。

具体的な対策としては、なるべくマンホールの上を走らないことです。
バイク走行時にはなるべく遠くに目線を置くようにして、早めにマンホールを見つけましょう。
そうすれば、事前に車線変更をするなどして、マンホール上を走るのを防げます。

避けるのが難しい場合は、直線道路であればそのまま走り抜れば大丈夫です。
マンホールの上で加速する、ギアチェンジをするなど、余計な操作をするのは禁物です。

危険なのはカーブ上のマンホールで、カーブ上のマンホールを走るときはなるべくバイクを傾けずに走ることが大切です。
バンク角がつくほどタイヤの接地面が少なくなり、滑りやすいからです。
バイクが直立していれば、マンホールの上でもすべる危険が少なくなります。

またマンホールは水だけでなく、砂利などの異物によってもスリップしやすくなっています。
雨の日はもちろんですが、晴れた日でもカーブ上のマンホールには注意しましょう。
日頃からどこにマンホールがあるのかを意識して走るようにし、マンホールの位置を把握していれば事前に避けやすくなります。

マンホールが道路上に設置されている理由

スリップしやすいマンホールは、カーブ上に設置されていることも多く、まるでライダーに嫌がらせをしているかのようです。
なぜ、スリップのリスクが高いマンホールが道路に設置されているのでしょうか?

そもそもマンホールは、下水道管の整備・点検や修理のための設備です。
このため、複数の管が集まる場所や管が曲がっていところ、直線部分が長いかところなど、不具合が起こりやすい場所に設置されています。
また、下水道はコストや取り付けやすさなどから道路の下に設置されるのが一般的です。
このため、マンホールも道路上に設置することになるのです。

問題なのは、マンホールの蓋が滑りやすいことです。
コンクリートなど、もっと滑りにくい素材にすればいいのに…と思う方も多いことでしょう。

道路に設置されることが多いマンホール上はさまざまな自動車が走りますが、その中には積載量込みで25トンもの重さのトラックもあります。
道路と同じようなコンクリート素材では、すぐに壊れてしまうのです。
重量級の自動車が通っても耐えられるように、マンホールのフタには強じんな鋳鉄が使われているのです。

日本のマンホールのフタは世界的に見てもトップレベルの高水準で、現在も進化し続けています。
既に、滑りにくいマンホールのフタも開発されているのです。
マンホールのフタに関しては各自治体が決まりを設けていますから、スリップ防止対策済みのマンホールのフタが全国的に普及するのを願うばかりです。