アメリカのバイクメーカー「インディアン」

バイクの歴史を先導してきたアメリカ

バイクの歴史を先導してきたアメリカでは、20世紀初頭、多くのバイクメーカーがしのぎを削り、現在同様に、より性能が高く魅力あふれるマシンを作ろうと日々、格闘していました。
日本でもおなじみのハーレーダビッドソンがこの世に誕生したのも、1903年、たくさんのバイクメーカーの中から誕生しました。

アメリカのバイクといえばハーレーといわれる時代が継続し、一時はアメリカのバイクといえばハーレー以外にないといわれるくらいになりましたが、現代では魅力あるバイクをいくつも誕生させたインディアンなどのメーカーが復活し、アメリカバイク業界をぐっと魅力あるものに押し上げています。

アメリカのバイクの魅力といえば、アメリカンバイクのシンボルともいわれるクルーザースタイル、そしてVツインエンジンでしょう。
日本とは違う広大な国土を持っているアメリカをひた走るためのバイク、その為にはこれらの性能が必要不可欠です。
足をぐっと前にだし背筋を倒してまるで大威張りで走るようなスタイルこそ、往年のアメリカンスタイルです。

インディアンを意識した古風で洗練されたデザインが魅力

クルーザーバイクメーカーとして最も古い伝統と歴史を持っているのが、インディアン、アメリカの老舗メーカーです。
創業してからというもの苦難がない時代がないのでは?というくらいに苦労し続けたメーカーです。
時にバイクメーカーの歴史からその名を無くしてしまった事もありましたが、2004年、多くのファンの声にこたえるように、インディアンが復活しました。

1901年、ハーレーダビッドソンが誕生する少し前に誕生したのがインディアンです。
ジョージ・マロリー・ヘンリー、さらにカール・オスカー・ヘッドストロームによって3台のモペット(自転車とバイクが合体したような乗り物)を制作したことから歴史が始まりました。
マサチューセッツ州スプリングフィールドで誕生したインディアンは、誕生した翌年には100台以上のバイクを生産、1907年になると後にアメリカのバイクの象徴とされるようになるV2エンジンを製造を開始、600ccV2エンジン搭載のバイク「スカウト」は1920年に、1000cc、V2エンジン搭載の「チーフ」を1922年に発表しました。

こうしてアメリカのバイクの先駆者として歴史を作ってきたインディアンですが、様々な苦難を乗り越えて老舗バイクメーカーの技術と伝統を再度、2004年に復活させたのです。
現在は、過去に打ち出したインディアンを意識したビンテージルックをコンセプトに、全盛期に作られたインディアンそのもののバイクを作り出しています。

もちろん、現在は環境規制などがありますし、さらに性能がよくなっていることを除けば、インディアンというバイクの特性を強く感じさせる往年の魅力を持ったバイクといえます。
お値段は、ハーレーをしのぎ、超高級バイクとなっていますがそれ以上の魅力を持っているといえるでしょう。