イタリアのバイクメーカーとしてその名をはせるピアッジオ
もともと輸送機器メーカーとして誕生したピアッジオは、鉄道車両、航空機の生産によって培われた技術を第二次世界大戦後、スクーター生産に乗りだし、次々に成功を収めてきた企業です。
リナルド・ビアジオ氏が創業し、後にエンリコ・ビアジオ氏によって、第二次世界大戦後、人が足として利用できるバイクを・・ということでスクーター生産に乗り出したとされています。
バイクメーカーというと、自動車メーカーからバイクメーカーになったというところが多いのですが、ピアッジオは輸送機器メーカーとしてスタートし、現在は、アプリリア、デルビ、ジレラ、モト グッツイ、ベスパなどのブランドを傘下にヨーロッパ最大のバイクメーカーとしてその名をはせています。
スクーター発祥の地だからこそ
ピアッジオはスクーター発祥の地、モーターサイクルの本場と呼ばれるイタリアが生んだメーカーということもあり、6つのブランドが優れたバイク、スクーターを作り出しています。
モト・グッツイにしても1921年以来100年近い歴史を誇っている老舗ブランドですし、アプリリアにいたっては、ヨーロッパモーターサイクルブランドとして最も多い成績を収めるなど、こちらもまた非常に歴史深いブランドです。
こうしたブランドを持っているピアッジオは、これから先、多彩な個性を持ったバイクを作っていくのではないかと期待されています。
またスクーター発祥の地という自負を持ち、1946年の登場からずっとスクーターの代名詞といわれてきたベスパの個性、美しいデザインなどをこの先のモデルにも活かしていくでしょう。
ピアッジオといえばぺスバ
1946年に誕生したベスパは、スズメバチという意味を持っています。
非常に特徴的なテールデザインを持っていて、確かにはちのようなスタイリング、エンジン音がぶんぶんとはちのように感じます。
俊敏さという面においても、スクーターの中で機動性、運動性共に高く、ベスパが完成して初めて見たときに、エンリコ・ピアッジオがスズメバチのようだと叫んだというのがわかります。
実際にこのスズメバチという名前、ベスパがこのスクーターの名前となり、当時敗戦国となっていたイタリアにとって、復興のシンボルとなった1台として知られています。
敗戦国として落ち込んでいた方々をベスパという素晴らしいスクーターが誕生したことで、市民の士気が大いに上がり、ベスパは国民が愛すべきスクーターとして歴史に残るスクーターとなっているのです。
現代ピアッジオは、ヨーロッパ最大のバイクメーカーとなっていますが、長い年月と歴史がこの企業をここまで成長させたのだということがわかります。