交通事故の多い交差点を把握しておこう

一般ライダーも活用したい全国交通事故多発交差点マップ

日本損害保険協会は、最新版の「全国交通事故多発交差点マップ」を発表しました。
このマップは、交通事故の半数以上が起こる交差点やその近くでの事故防止・軽減を目指し、2021年の全国の都道府県ごとのデータをもとに地方新聞社の協力のもと作成されています。
都道府県ごとのページではトップ5の交差点を取り上げ、交差点の特徴や事故類型の主要な要因・予防策などを紹介しています。

今年度の更新内容は次のとおりです。
まずトップページの日本地図を大きくし、視認性を向上させ、各都道府県のページへのアクセスを容易にしました。
さらにトップページには、事故件数や死亡者数の「交差点事故率」と全国の「事故多発交差点ワースト10」を掲載し、交差点での事故の多さを実感できるよう工夫が施されています。

全国交通事故多発交差点マップは交通事故の防止や軽減を目指すための重要な情報源ですから、さまざまな活用方法も考えられるでしょう。
たとえば、マップのデータは地図メーカーのカーナビデータにも採用され、実際に運転者の注意喚起に役立てられている例もあります。
また、過去のデータと併せて交通事故の減少を目指すヒントや、交差点の改善に向けた参考資料としても利用されることも期待されています。

全国ワーストの交通事故多発交差点

2021年(令和3年)の交通事故が多い交差点の全国ワースト1位は、東京都の大原交差点です。
杉並区和泉1丁目1番に位置するこの交差点では、1年間で人身事故が29件も発生しました。
高速道路の柱が視界を遮っており、さらに朝夕の通勤時に渋滞が起こることが原因とされています。

ワースト2位には、同じく東京都の池袋六ツ又交差点でした。
豊島区東池袋2丁目63番にあるこの交差点での人身事故件数は、21件にのぼります。
曲がり角が大きく、高速道路の柱が視界を遮る状況があり、また朝夕の通勤時間帯に渋滞が発生することが事故多発の要因となっていると考えられます。

交差点を走行する際は細心の注意を

ライダー自身も、全国交通事故多発交差点マップを参照し、自分が運転する地域の事故多発交差点を把握することが重要です。
交通事故の多い交差点でバイクを運転する際は、速度を適切に落として周囲の状況を把握しやすくし、自動車や歩行者の動きに注意を払いましょう。
視界不良や死角が事故の原因となるため、視認性を確保し、信号や標識を確認して適切な行動を取ってください。
特に右折や左折時には注意が必要です。

また、他の車両との安全な車間距離を保ち、急ブレーキや急ハンドルにも対応できるよう心がけましょう。
これらの注意点を守ることで、事故の多い交差点でも安全にバイクを運転することができます。