バイク事故で死亡事故が多いのはなぜ

バイク事故の死亡率

バイクは、風切り音を体感でき、自然の景色を眺めながら走行できるため、非常に快適な乗り物です。
しかしその一方で、車のようにシートベルトもなく、身体もむきだし状態ですので、事故に遭えばすぐに投げ出されてしまいます。
バイク事故の死亡率が高いのも、こうしたことが要因で、少しでも死亡率を下げる為に、プロテクターやカードなどの防護服が推奨されています。

昨年のデータを見てみると、2020年度での全国の交通事故件数は、警視庁の調べで2,839人でした。
その内訳をみると、バイク死亡事故は、全体の18.5%とかなり高い水準であることがよくわかります。
都内では、さらに25.8%と跳ね上がり、都内のバイク死亡事故の多さが目立っています。

バイクの死亡事故の内訳

バイクの死亡事故の原因は、生命維持活動に必要な、重要な個所の損傷によるものです。
具体的に言えば、主なバイクの交通事故の損傷部位となっている場所は、頭部/胸部/腹部の順で、死亡事故につながりやすくなっています。
では、どのような事故が、その要因になっているのか、都内を例にしてバイクの死亡事故の内訳をご覧いただきましょう。

『都内のバイク死亡事故例』
・損傷部分は、頭部が50%と最も多く、次いで胸部25%腹部10%と続く。
・バイクの単独事故が最も多く、次いで右折時の事故と続く。
・通勤時や通学時の事故が目立ち、出勤や帰宅時間など、ラッシュ時に事故が最も多い。

死亡事故になりやすい原因

地方に比べ、都内など大都市に、バイクの死亡事故が多いのは、ラッシュ時などに車の交通量が多いことが主な原因です。
しかし、死亡事故にかかわる損傷部分は、頭部/胸部/腹部の順で多いのは変わらず、ヘルメットやプロテクターの着用が、命を守るために重要なものということがよくわかります。
バイクの死亡事故につながりやすい原因としては、第一にバイクは死角に入りやすいことが挙げられます。

トラックなど、大型車両の側面や後方に隠れてしまうと、サイトやバックミラーに映りづらくなります。
また、四輪車とは違い、バイクの場合はフロントとリア部分とで、ブレーキが独立しています。
短い距離でも停車しやすいことから、バイクの急停車による追突事故の危険性も、頭に入れておかなければなりません。

バイク安全運転のポイント

最近では、各地域でバイクの安全講習が、頻繁に行われるようになってきました。
バイクを安全に乗りこなすためには、こうした安全講習を受けるのも一つの方法です。
バイクの安全運転のポイントとしては、車の死角に入やすいため、なるべく前方の車から見える位置に走路を取りましょう。

バイクのヘッドライト点灯が、義務付けられたのもこうした安全目的のためで、ほかの車からも目立ちやすいといった特徴があります。
また、死亡事故にはつながりにくいのですが、意外と多い事故にバイクのすり抜けがあります。
停車時は、ほかの車は前方を見ている場合が多いため、すり抜けに気がつかず、事故につながりやすいのです。