出発前にチェックしておきたい項目
ツーリング前には、バイクのコンディションを整えることが欠かせません。特に初心者の場合、走行中のトラブルを防ぐためにも、出発前の点検を習慣にすることが大切です。
まず確認しておきたいのが、燃料・エンジンオイル・タイヤ・チェーン・ブレーキ・灯火類・クラッチ・冷却水・バッテリー・サスペンションといった基本的な項目です。
例えばタイヤは、空気圧だけでなく、ひび割れや摩耗の有無もチェック。エンジンオイルは量に加えて色や汚れ具合を確認しましょう。ブレーキは、レバーの遊びや効き具合、ブレーキ液の量などが確認ポイントです。
灯火類は点灯・点滅の確認、クラッチは操作感の確認を行いましょう。どれも目視や軽い操作で確認できる項目なので、点検に慣れていない方でも一つひとつ丁寧に見ていけば問題ありません。
さらに、メーター内の警告灯の表示にも注意してください。異常を知らせるサインが出ていないか確認することで、予期せぬトラブルを未然に防ぐことができます。
点検のタイミングはどうすればいい?
点検は、「出発前に確認すべきもの」と「定期的にチェックするもの」に分けて考えると整理しやすくなります。特に走行に直接関わる項目は、ツーリングのたびに確認する習慣をつけるのが望ましい対応です。
出発前に見ておきたいのは、燃料・タイヤ・ブレーキ・灯火類・警告灯など、即時の走行に影響を与える箇所です。例えば、ブレーキの効きが甘くなる・タイヤの空気圧が低下しているなどがあると、制動距離が伸びたり、車体のふらつきが起こったりして、走行中の事故につながるリスクがあります。
一方で、チェーンの張り具合や注油、バッテリーの電圧、クラッチレバーの遊びといった箇所は、週に1回程度の間隔で点検しましょう。継続的な使用によってじわじわと変化が出る部分は、こまめなチェックで見落としを防ぎます。
さらに、月に1回のペースでネジやボルトの緩みもチェックして、部品の脱落や異音などを予防。前回の点検から時間が空いている場合や長距離ツーリングを控えている場合は、いつもより広い範囲を丁寧に確認するとよいでしょう。
また、「いつ・どこを点検したか」を簡単にメモしておくと、変化に気づくきっかけになります。定期的な記録があることで、バイクの状態を把握しやすくなるでしょう。
点検に役立つ基本工具
日常点検をスムーズに行うには、いくつかの基本工具があると便利です。まずはエアゲージ。これはタイヤの空気圧を測るための道具で、コンパクトで扱いやすいものが多く出回っています。
チェーンの潤滑にはチェーンルブ、ネジの締め直しにはスパナやレンチが活躍します。ドライバーは灯火類のカバーやミラーの調整などにも使えるため、サイズ違いで用意しておくと対応しやすくなります。オイルの補充用にはオイルジョッキ、パーツの拭き取りにはウエスもあると便利です。
すべてを一度にそろえる必要はありません。点検に慣れていくなかで必要なものを見つけ、その都度そろえていく流れでも十分対応できます。最初は簡単な項目だけでも問題ありません。
点検を日常の一部に取り入れていけば、バイクの調子にも自然と気を配れるようになります。出発前の不安を減らし、快適に走るためにも、日常点検はしっかり行っておきましょう。