バイクに屋根をつけるメリット・デメリット

屋根を付けられるバイクの車種にはどんなものがある?

宅配サービスでは、屋根をつけたバイクが活躍している様子を見ることができます。
この屋根はどんなバイクでもつけられるわけではなく、基本的には小型のスクータータイプのバイクがメインです。

代表的なところでは宅配サービスでよく導入されているホンダの「ジャイロキャノピー」、着脱式の屋根を取り付けられるイタリアのメーカー、アディバの「AD125」、ヤマハの「トリシティ」などが挙げられます。
こうしたバイクにはメーカー純正の屋根があるので、これから屋根付きのバイクに乗りたい!という方はまずこうした選択肢のなかから探してみるとよいでしょう。

バイクに屋根を取り付けるメリット、デメリットとは?

そもそもバイクは屋根をとりつけるものではない、と感じる方もいらっしゃるでしょう。
「わざわざ」屋根をつけることにどんなメリットがあるのでしょうか?

まずやはり雨に強いことが挙げられます。
サイドは覆わないので横殴りの雨には弱いですが、ちょっとした雨くらいなら雨に濡れずに快適に走行することができますので、走行中に濡れたくない方にピッタリです。

また屋根がある分、風にも強くなります。
フロントスクリーンが正面からの風を防いでくれますから、風による体力の消耗や寒さ、体温の低下を防ぐことができます。
冬場に長時間運転する際にはこのメリットがとても重宝することでしょう。

この防風効果による効果に加えて、日差しを遮ることによる快適さも見逃せないメリットです。
夏場の暑い日差しを屋根で遮るだけでも、体感には大きな差が出てきます。
この風と日差しを防ぐ効果は、宅配サービスのライダーを保護するうえでも大きな役割を果たしています。

では一方で、デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
ツーリングが好きな方は、「バイクと一体感を味わえない」点を挙げるかもしれません。
バイクが自分の体の一部になる感覚、風とひとつになる感覚、周囲の自然と一体になる感覚…こうした点にバイクの醍醐味を感じている方にとっては、屋根付きのバイクはあまり魅力的に感じないかもしれません。

屋根をとりつける分、バイクが重くなる点も大きなデメリットです。
もともと小型のスクータータイプにとりつけることが多いため、せっかく小回りがきくコンパクトなバイクが屋根のせいで重くて扱いにくくなってしまうことが多いのです。
小柄な人に向いているバイクが屋根のせいで向かないバイクになってしまう、あるいは転倒してしまったときに起こしにくいといった問題も出てきます。

さらに先ほどメリットとして挙げた防風効果も、強風の時にはかえって扱いにくくなってしまうデメリットをもたらします。
屋根やスクリーンに強風が吹くことで車体のバランスをとりにくくなってしまうのです。
このようにメリット・デメリットの両方があるため、賛否両論が真っ二つになる傾向もある屋根つきバイク。
どちらかというと実用性を重視した仕様であり、屋根をつけることでどれだけ実用面でメリットが得られるかが評価を決めるポイントとなりそうです。