アメリカの免許区分は2種類だけ
アメリカといえば、大型バイクの印象が強いのではないでしょうか。
道路も広く、ハーレーなどの大型バイクで真っすぐな道路を疾走するという大らかなイメージがあります。
同様に、免許の規則もおおらかでシンプルです。
アメリカは合衆国なので州によって法律が異なり、免許についても州ごとに若干ルールが違いますが、一般的にはアメリカのバイク免許は「M2免許」と「M1免許」の2種類だけです。
M2免許は150cc以下で、M1免許は排気量に制限がなく、M1免許があれば大排気量のバイクに乗れるのです。
しかも大半の州が、免許の取得年齢を16歳としています。
日本の高校生からみると、とてもうらやましく感じるのではないでしょうか。
もっと大らかな東南アジア
東南アジアはアメリカよりさらに大らかで、その中でもバイク王国として知られるタイはバイクの免許は1種類だけです。
免許があれば、無制限でどんなバイクにも乗れるのです。
しかもタイの免許はASEAN協定加盟国ならどの国でも使用可能ですから、タイで免許を取ればタイ以外のASEAN諸国でもバイクが乗れるのです。
免許に制限がないのは、バイクが国民の足となっており、小型バイクが主流という事情もあるのかもしれません。
しかし近年は経済が発展し、大型バイクユーザーが増えてきました。
交通事故が気になるところです。
日本並みに複雑なEU加盟国
ヨーロッパはバイクの免許区分が多く、やや複雑です。
免許の種類は「AM免許」「A1免許」「A2免許」「A免許」の4種類で、AM免許は50cc以下で最高速度が時速45km以下のバイクに乗ることができ、16歳から取得可能です。
日本の原付一種免許に当たりますが、日本では最高時速が30km以下となっています。
A1免許は125cc以下のバイクに乗ることができる免許で、いわゆる原付二種免許で、こちらも16歳から取得可能です。
日本では最高出力が1kW(約1.36馬力)以下ですが、ヨーロッパでは最高出力が11KW(15馬力)以下と、馬力制限が緩やかです。
A2免許は排気量に制限はありませんが、最高出力が35kW(47.6馬力)以下と決められています。
また取得できる年齢は国によって異なりますが、18歳以上としている国が多いようです。
A免許はすべての制限が解除された免許で、これさえあればどんなバイクにも乗ることができます。
こちらも取得可能年齢は国によって異なりますが、20歳以上としているところが多いようです。
A2免許は排気量は無制限ですが、馬力制限を設けているのがユニークです。
これは、十代の若者の安全を守るためと考えられます。
A2免許でバイクの運転に慣れ、成人してから無制限の免許を取得することで、事故などから若者を守るよう配慮されているのではないでしょうか。