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中国のメーカーが水平対向8気筒エンジン搭載バイクを発表

台風の目になるか!中国の長城汽車がバイク市場に進出

2024年5月に中国で開催された北京国際モーターサイクル展示会において、中国の自動車メーカー「長城汽車」が新たにバイク市場に参入するモデルを発表、大きな注目を集めました。
自動車業界において躍進目覚ましい中国企業がバイクに参入するだけでも注目ですが、今回発表されたバイクはこれまでにない新しい特徴を備えていることでとくに話題になりました。

世界唯一の水平対向8気筒エンジン搭載バイクが登場!

この展示会で大きな話題となったのが、世界初にして唯一となる水平対向8気筒エンジンでした。
「H8」と名付けられたこのエンジンは独特のエンジン音を持っているのが特徴で、低音かつ力強い響きがバイク好きの乗る気をかきたてると評価されています。

この水平対向8気筒エンジンはもともと小型航空機によく用いられる配列で、車にも採用される例が見られますがバイクでは世界初です。
気筒(シリンダー)が4本ずつ互いに向き合って配置されているのが大きな特徴です。
そのためこの長城汽車の新型バイクはこれまでにない特殊なエンジン配置となっており、同社の革新的な技術が高い評価を得ています。

もちろん、この新バイクの魅力はこのエンジンの珍しさだけにとどまりません。
スムーズなシフトチェンジを可能にするためデュアルクラッチ自動変速機の「8DCT」が採用されており、8速前進と1速後進可能でライディングをサポートしてくれます。
そしてフロントサスペンションも世界初の3層階段式を採用、フレームは軽量性を重視したアルミ製の一体型。
優れた機能と乗り心地、扱いやすさを兼ね備えた仕様となっています。

液晶ディスプレイは12.3インチのタッチスクリーンで、大画面でライディング中でもしっかりと確認できます。
しかもOTA(Over-the-Air)によって遠隔操作によるアップグレードも可能、つねに最新の状況で利用することができます。
快適・安全なライディング環境のサポートに関しては、電動で昇降するフロントウインドシールド、ハンドルとシーターに搭載されたヒーター機能のほか、118リットルもの搭載が可能なサイドケース、万一の事故に備えるための後方警告システム、ブラインドスポットモニタリングなども用意されています。

こうした基本スペックを見ても最新鋭の技術が搭載された非常にゴージャスな仕様になっているのがうかがえます。
この長城汽車の参入によってバイク産業にどのような影響が生じるのか?日本のメーカーはどう出るのか?バイク好きにとっては今後の動向が見逃せない状況になってきたと言えるでしょう。
市場に投入される日まで新たな情報を楽しみにしつつ、動向をチェックしていきたいところです。

スズキがレンタルバイクに参入

スズキが新たに参入したレンタルバイクサービスとは?

スズキがついにレンタルバイクサービスに参入したことで、大きな話題となっています。
このサービスによってスズキの憧れのバイクを手頃な料金で乗ることができるわけで、「どんなバイクがラインナップされているのか」がバイク好きの間で評判となっています。

このスズキのレンタルバイクサービスのポイントとなっているのは、車種が6種類用意されていることと、レンタルする時間が4段階に分かれていることです。
時間に関しては4時間、8時間、24時間、48時間。
街乗りやちょっとした移動などに利用するもよし、長時間のツーリングに利用するもよし、使い勝手の良い時間帯となっているのが大きな特徴です。

レンタルバイクサービスでラインナップされているバイクの種類は?

多くの方が気になるのが、レンタルで利用できるモデルでしょう。
ラインナップされているのは「GSX-S100GT」「GSX-8X」「Vストローム800DE」、そして「Vストローム250SX」、「Vストローム250」「ジクサーSF250」です。

この顔ぶれからもわかるように見事なくらいスズキの人気モデルを集めた豪華な布陣となっています。
「スズキは本気でレンタルバイクサービスをやるつもりだな」と感じる方も多いのではないでしょうか。
なお、これらのモデルはVストローム250(DCソケット)を除いてUSBソケット付となっているのもポイントです。

スズキのレンタルバイクサービスの料金やサービス内容について

気になるレンタル料金は、もっとも安い「Vストローム250」や「ジクサーSF250」で4時間1万2500円。
8時間でも1万4000円、これが24時間になると1万7000円、48時間では2万9000円。
この料金設定を見ても、長い時間借りれば借りるほどオトクな設定になっています。
もっとも、料金が高く設定されている「GSX-S1000GT」では4時間1万8000円、8時間2万円、24時間2万4000円、48時間で4万1500円です。
24時間借りるのが一番オトク、と感じる方も多いでしょう。

サービス内容に関してはまず安全性を重視した胸部プロテクターの無償貸出、さらに任意保険、盗難保険、万一の時のロードサービス、トラブル対応コールセンターの利用料金がすべて基本料金に含まれています。
そのほかに、有料のオプションでフルフェイスヘルメットの貸出が利用できます。
そしてもうひとつ、1回のレンタルで2人まで利用できるのでシェアできるのも大きな特徴となっています。
2024年6月1日から開始されたこのスズキのレンタルバイクサービス、今後どれだけ人気を集めるか、利用できるモデルがさらに増えるのか、期待して見守っていきたいところです。

メッシュ接続のインカムが登場

メッシュ接続とは何か

メッシュ接続とは、多くの機器が互いに接続される通信方法です。
ネットワーク機器が網の目のようにつながる形態で、障害地点を回避して通信ができるため、信頼性が高く強靭です。
自動的に通信経路を構築するので、ネットワーク設定に悩むことなく導入できます。

どのような利点があるのか

メッシュ接続の最大の長所は、接続可能な機器数が非常に多いことです。
これにより、大規模なマスツーリングにも問題なく対処できるようになりました。
ほかの通信方法とは一線を画しています。

また、メッシュ接続は事前にグループを作成する必要がなく、手間がかからないという点でも優れています。
さらに最大通話可能距離が長いのも、メッシュ接続がほかと比べて優れている理由のひとつです。
現在の主流であるBluetoothにも対応できるため、メッシュ接続方式を採用したインカムは高性能とされています。

要約すると、メッシュ通信は多くの機器を網目状に接続する通信方法で、信頼性や強靭さが特徴です。
接続機器数が多く最大通話可能距離も長いため、大規模なマスツーリングにも適しています。

セナの新製品「スパイダー ST1」

2023年3月に開催された「第50回 東京モーターサイクルショー」で、セナは新製品「スパイダー ST1」を発表しました。
同社は既に、Bluetoothインカムやメッシュ・Bluetooth両対応モデルを幅広く取り揃えています。
一方、この商品はインカム同士の接続にBluetoothを採用せず、メッシュ接続のみに限定したセナ初のインカムです。
余計な機能を省くことでシンプルなデザインを実現し、価格も魅力的になっています。

先に述べた通り、メッシュ接続は接続が容易で安定性が高く、音質も良いといった利点が数多くあります。
Bluetoothがインカムを一本の線でつなぐイメージなら、メッシュは網の目状で接続する形態です。
それによりグループ通話の機器数を増やし、通信が切れた際の再接続も容易になります。
セナの担当者によれば、今後は高性能なメッシュ方式が主流となるとのことです。

なお、インカム同士はメッシュ接続で通信しますが、スマートフォンとはBluetoothを用いて接続します。
Bluetoothには最新の5.2を搭載し、スマホとペアリングすることで音楽や地図アプリの案内、電話の利用が可能になります。
オーディオマルチタスク機能のおかげで、メッシュグループ通話中も音楽やナビ案内が通話を邪魔することなく同時に聞くことが可能です。

スピーカーには、高音質なプレミアムHDスピーカーが使用されています。
SENA Motorcycleアプリにより、全ての設定操作を視覚的に行うことが可能です。
2台のスマホと同時に接続ができるため、ソロで音楽を楽しんだり、ナビ音声を聞いたりといったように活用法が広がります。

公道でウイリー走行などの危険運転

SNSにもアップされる危険運転

ウィリー走行と呼ばれる、バイクの前輪を上げ後輪のみで走る技術を公道で行うことは道路交通法に違反するのでしょうか。
そんなことを考えたのは、ある夜、国道沿いの歩道を歩いていたときのことでした。
二車線の道路で中型バイクに乗ったライダーが信号待ちをしていたところ、信号が青になった瞬間、前輪を大きく浮かせウィリー走行を披露してみせました。

このようなバイクテクニックは、他にも両手をハンドルから離す「ジャックナイフ」といったものがありますが、公道で行うことは危険運転にあたる場合があります。
そこで、兵庫県警と一般社団法人日本二輪車普及安全協会に取材しその扱いについて調べてみました。

危険運転に対する罰則

まず兵庫県警の交通指導課によると、公道でウィリー走行を行うことは安全運転義務違反にあたり、道路交通法の第70条に違反します。
違反点数は2点となり、故意に行った場合は罰則として懲役3か月以下または罰金5万円以下が科せられることがあります。
周囲の人々や物を巻き込んで事故が起こった場合は、罰則がさらに重くなることは避けられません。

一方、安全面について、日本二輪車普及安全協会に話を聞きました。
同協会の広報担当者によれば、公道でウィリー走行や両手をハンドルから離す危険運転をするライダーは、最近SNSでも頻繁に見かけるそうです。
このような運転は周囲の人々や物を巻き込む危険性が高いことに加え、転倒や前方が見えないための対向車両との接触事故などが起こる可能性があるため、絶対に避けるべきだと強く主張しています。

ウィリーやジャックナイフなどのテクニックは決まるとカッコいいと思われがちですが、公道で故意に行うと法律違反になる可能性があるだけでなく、周囲の人々の安全にも危険が及ぶことがあることを忘れてはいけません。
自動車やバイク、自転車、歩行者など、道路を利用する全ての人々が正しい交通マナーや安全運転を心がけ、交通事故防止に努めることが大切です。

交通マナーを守って楽しくバイクに乗ろう

バイクを運転する際には、他の車両や歩行者との共存を意識し、マナーやルールを守ることが大切です。
車両の煽りや歩行者や自転車の妨害をするような運転は、事故を引き起こす原因となります。
運転する際には周囲との共存を意識し、相手の立場に立って行動することが必要です。

なお、9月21日から30日までの期間は交通事故の防止や交通安全意識の向上、正しい交通マナーの実践や習慣化を目的として、全国的に「秋の全国交通安全運動」が実施されます。
自動車やバイクを運転する人はもちろん、自転車や歩行者を含め、正しい交通マナーの実践を習慣づけることで国民自身が道路交通環境の改善に取り組み、交通事故の防止を徹底することが目的です。
私たちバイク乗りも、安全運転を心がけていきましょう。