Category Archives: バイクコラム

初めてバイクに乗るなら原付二種がおすすめ

原付なのにバイクの楽しさが堪能できる小型バイク

免許を取得して初めてバイクを購入するなら、50cc超~125ccの原付二種をおすすめします。
その理由は主に3つで、1つ目の理由は、かわいいものからスポーティーなものまでデザインが豊富なことにあります。

せっかくバイクを購入するのなら、見た目のカッコヨサにもこだわりたいものです。
原付二種はスクータータイプの丸っこいデザイン、ヨーロピアンな洗練されたデザイン、シャープなスポーツタイプなど、さまざまなデザインがあります。
お気に入りのデザインを選ぶと愛着がわき、走るのが楽しみが倍増することでしょう。

2つ目の理由は、取り回しの良さです。
中型や大型バイクは慣れるまで方向転換や駐車などバイクの取り回しに苦労することがあり、初心者はバイクを転倒させてしまうこともめずらしくありません。
そんなときに重量級のバイクでは、起こすのが大変です。
125ccなら女性でもそれほど苦労を感じないはずですし、ストレスを感じずに操作できるのもおすすめのポイントです。

3つ目の理由は、原付でありながら充分なパワーがあることで、小型バイクといっても125ccは原付一種の50ccに比べると排気量は2.5倍です。
充分な馬力とトルク感が得られ、快適に走ることができます。

原付二種にはメリットがいっぱい!

まず50cc以下の原付一種と比べたメリットとして、ストレスを感じずに走れることが挙げられます。
原付一種は近場に出かけるには便利ですが、長く走っているとストレスを感じることが多いのです。

その理由はスピード制限と、二段階右折の交通ルールです。
原付一種は時速30Kmまでしか出せませんし、右折時に直進→方向転回→直進という「二段階右折」をしなければいけないのもデメリットです。
道路を走っていても、一定以上のスピードを出せませんから自動車やバイクの流れに乗ることができません。
そして交差点での右折のたびに、面倒な信号待ちと方向転換が必要です。

これに比べて原付二種は時速60km以下での走行が可能で、一般のバイクや自動車と同様に流れに乗って走れるので快適です。
右に曲がるときも、右折路を使ってスムーズに曲がることができます。
さらに原付二種は二人乗りが可能で、一般的なバイクと同じような感覚で乗れます。

125cc超のバイクとの大きな違いは、高速道路など自動車専用道路を走れないことです。
高速道路などを使わないのであれば、ストレスを感じることなくバイクの運転が楽しめるのです。

また、コストパフォーマンスが良いのもメリットです。
軽自動車税の金額が一般のバイクに比べて低く設定されていますし、自動車重量税が非課税なのもうれしいポイントです。
さらに自賠責保険も原付一種と同額に設定されておりお得です。
任意保険に関しても、原付二種は自動車保険とセットで加入できる保険会社が多く、自動車保険に加入していれば保険料を支払う必要がないのが一般的です。

日本と違う!?海外の免許区分

アメリカの免許区分は2種類だけ

アメリカといえば、大型バイクの印象が強いのではないでしょうか。
道路も広く、ハーレーなどの大型バイクで真っすぐな道路を疾走するという大らかなイメージがあります。
同様に、免許の規則もおおらかでシンプルです。
アメリカは合衆国なので州によって法律が異なり、免許についても州ごとに若干ルールが違いますが、一般的にはアメリカのバイク免許は「M2免許」と「M1免許」の2種類だけです。

M2免許は150cc以下で、M1免許は排気量に制限がなく、M1免許があれば大排気量のバイクに乗れるのです。
しかも大半の州が、免許の取得年齢を16歳としています。
日本の高校生からみると、とてもうらやましく感じるのではないでしょうか。

もっと大らかな東南アジア

東南アジアはアメリカよりさらに大らかで、その中でもバイク王国として知られるタイはバイクの免許は1種類だけです。
免許があれば、無制限でどんなバイクにも乗れるのです。
しかもタイの免許はASEAN協定加盟国ならどの国でも使用可能ですから、タイで免許を取ればタイ以外のASEAN諸国でもバイクが乗れるのです。

免許に制限がないのは、バイクが国民の足となっており、小型バイクが主流という事情もあるのかもしれません。
しかし近年は経済が発展し、大型バイクユーザーが増えてきました。
交通事故が気になるところです。

日本並みに複雑なEU加盟国

ヨーロッパはバイクの免許区分が多く、やや複雑です。
免許の種類は「AM免許」「A1免許」「A2免許」「A免許」の4種類で、AM免許は50cc以下で最高速度が時速45km以下のバイクに乗ることができ、16歳から取得可能です。
日本の原付一種免許に当たりますが、日本では最高時速が30km以下となっています。

A1免許は125cc以下のバイクに乗ることができる免許で、いわゆる原付二種免許で、こちらも16歳から取得可能です。
日本では最高出力が1kW(約1.36馬力)以下ですが、ヨーロッパでは最高出力が11KW(15馬力)以下と、馬力制限が緩やかです。

A2免許は排気量に制限はありませんが、最高出力が35kW(47.6馬力)以下と決められています。
また取得できる年齢は国によって異なりますが、18歳以上としている国が多いようです。
A免許はすべての制限が解除された免許で、これさえあればどんなバイクにも乗ることができます。
こちらも取得可能年齢は国によって異なりますが、20歳以上としているところが多いようです。

A2免許は排気量は無制限ですが、馬力制限を設けているのがユニークです。
これは、十代の若者の安全を守るためと考えられます。
A2免許でバイクの運転に慣れ、成人してから無制限の免許を取得することで、事故などから若者を守るよう配慮されているのではないでしょうか。

沖縄でモータースポーツ用の多目的コースが新設

沖縄市が運営する公共施設「モータースポーツマルチフィールド沖縄」誕生!

2022年4月29日、沖縄市に「モータースポーツマルチフィールド沖縄」がオープンしました。
この施設は、沖縄市の桑江市長が公約として掲げる「本格サーキットの建設」の実現に向け、短期ビジョンとして位置づけている事業です。
モータースポーツ競技に地方自治体が関わるのは、非常に珍しい事例として注目されています。

モータースポーツマルチフィールド沖縄は、自動車やオートバイ競技・イベントなどの開催する、沖縄モータースポーツのシンボルとなる施設です。
これによって、「長期滞在型」観光地への取り組みが加速することが期待されています。
モータースポーツ競技を観戦するために世界中から人々が訪れ、競技開催中に長期滞在をしてほしいというのが沖縄の描くビジョンだからです。

また、交通安全意識の向上、地域に根ざしたイベントの開催を通じて地域活性化を推進するのも目的としています。
今後は自動車やバイクなどの競技会やイベントを中心軸としながらも、モータースポーツ以外の幅広い分野の催しも開催される予定です。
たとえば沖縄の伝統舞踊“エイサー”の練習会場として、自治体や子供会の行事を行う広場として、また映画やCMのロケ地など、まさに多岐にわたる用途に利用できる“マルチフィールド”なのです。

沖縄からモータースポーツの魅力をアジアに発信

沖縄県は東アジアの中心に位置しており、各国からの訪問客を観光のターゲットとしていて、その目玉となるのが“モーターサイクルの聖地化”です。
本格的なサーキットを建設し、東アジアを初めとする世界中から人々が訪れる、モータースポーツ競技会の開催を目指しているのです。

そのためにはモータースポーツの魅力を発信し、多くの人たちに知ってもらう必要があります。
また、沖縄市がモータースポーツの聖地となるために積極的に競技会やイベントを開催して、実績を積まなければいけません。
実績を積んでいく場、それこそが、今回オープンしたモータースポーツマルチフィールド沖縄なのです。

モータースポーツマルチフィールド沖縄について

モータースポーツマルチフィールド沖縄は、沖縄市倉敷に位置します。
アクセスは沖縄自動車道(道路番号E58)の沖縄北インターチェンジから8分程度で、競技会やイベントなどが行われない日はスポーツ走行などが楽しめます。
利用は仲間で貸し切る「貸し切り利用」と、他の人に交じってスポーツ走行を楽しむ「共用利用」があります。
共用利用ではオートバイ走行のほか、四輪でタイムを競うジムカーナやタイヤを横滑りさせながら走るドリフト競技、レーシングカート、ミニバイク、エクストリーム・フリーバイクなど、さまざまな走行が楽しめるようになっています。

貸し切り利用は事前予約が必要ですが、共用走行は事前予約は不要で、当日会場で申し込めば参加できます。
どちらを利用するにしても、安全のために必ず注意事項に目を通し、ルールを守って走りましょう。

バイクブームをブームで終わらせないためには

コロナ以降、見直されているバイク

新型コロナウイルス感染症の拡大以降、私たちの生活スタイルは大きく変わりました。
三密を避けるために、自宅でのテレワークの増加が普及し、生活の場所を職場に近い都心から郊外へと変える動きも目立ちます。
また通勤が不要になったので、自由になる時間が増えた人も多いことでしょう。
その一方で、家に籠もる生活が続いてストレスを感じることも多くなりました。

これらの状況を背景に、趣味の時間を利用してバイクで出かける人が増えています。
バイクは三密を避けることができる乗り物で、これまでバイクに興味がなかった若い世代がバイクを購入しているという調査結果も出ています。
これによって下火だったバイクの販売台数が上昇傾向にあり、数年ぶりに40万台の大台に乗ったことでも話題を呼びました。
久々のバイクブームの再来と、二輪業界に喜びの声が広がっています。

若い世代にもバイクブームが広まりつつあるのは、彼らの親が青春時代にバイクブームを経験しているのも理由の一つだと考えられます。
1980~1990年代に一世を風びしたオートバイは、50代を中心とする中年世代にバイク全盛期の青春を過ごさせました。
バイクの魅力を知っているので、子どもがバイクを欲しがってもむやみに反対をすることが少ないのです。
むしろ、親子でツーリングを楽しむ家庭が多いのではないでしょうか。

若者だけでなく、シニア世代も長く乗り続けるために

50代はもちろんのこと、60代以上のシニア世代でもバイクを愛用している人はたくさんいます。
日常の足として買い物や通勤に利用するほか、趣味として各地にツーリングに出かける人も少なくありません。
バイク業界では、若者世代の新規参入を大歓迎しています。

しかし、長くバイクを愛用してきたシニア世代を大切にすることも、バイクブームを単なるブームに終わらせないための重要な取り組みではないでしょうか。
高齢になるとどうしても、反射神経が衰えます。
高齢者が自動車免許を自主返納する動きがあるように、安全のためにバイクを辞めようと考えている人もいることでしょう。

とはいえ、人生100年の時代となった現在、若々しく元気な60代・70代の人がたくさん活躍しています。
シニアバイカーの多くが、趣味のバイクを生き生きと楽しんでいるのです。
シニア世代が安全かつ楽しくバイクを楽しめるサービスを考えることも、バイク業界を活性化させる戦略ではないでしょうか。
なぜなら、シニア世代がバイクをあきらめるのは、体力の衰えもありますが経済的な余裕がなくなることも理由の一つだからです。

60代以上はバイクやバイク用品の値下げサービスをする、買い物時のポイント付与を2倍にするなど、シニアに向けた優遇サービスを提供するのも一つの方法かもしれません。
若者からお年寄りまで、誰もがバイクを楽しめる社会が理想ではないでしょうか。